ピーコンフックの使い方【賃貸でも壁面をおしゃれにアレンジ】

ピーコンフックの使い方【賃貸でも壁面をおしゃれにアレンジ】
ピーコンフックの使い方【賃貸でも壁面をおしゃれにアレンジ】

賃貸でも壁に時計や絵画を飾っておしゃれにしたい、と思っている方も多いかと思います。ただ、日本の賃貸では壁に画鋲や釘で穴を開けてしまうと退去時に修理費用を請求されることが多く、現実的には時計や絵画を飾ることが出来ないことがほとんどです。

でも、実は特定のコンクリート打放しのお部屋に住んでいれば、ピーコン穴を利用しておしゃれに壁面をアレンジすることが出来るんです。

私が住んでいるコンクリート打放しのデザイナーズマンションでも、実際にピーコン穴を利用して自由に壁面をアレンジしています。本記事では私の部屋を参考例として、ピーコン穴の活用方法をご紹介します。

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ピーコン穴とは

ピーコン穴とは

ピーコン穴と言われてピンとくる方は少ないと思いますが、実は皆さんも日常的に目にしているものなんです。上の写真のように、鉄筋コンクリートの建物の壁に等間隔に丸い穴が空いているのを見たことがありますよね。この穴のことをピーコン穴と言います。

ピーコン穴の仕組み

コンクリートは元々は液体状のものなので、型枠を作ってその間に流し込み、水分を蒸発させることで固まります。型枠を作る際に下の図のように金属のパーツで型枠と型枠を固定します。

出典:三和建設

この金属のパーツをセパレーター、両側のプラスチック部分をピーコン(plastic cone)と言います。

出典:三和建設

コンクリートが固まったら型枠とピーコンを取り外すため、コンクリートからセパレーターのネジ部分が飛び出している形になります。こんな感じですね。この穴がピーコン穴です。セパレーターの穴なのでセパ穴と呼ばれることもあります。

一般的にはこのネジ部分が錆びてきてしまったり、見た目的に美ししくないため、ピーコン穴をセメントで埋めてしまうことがほとんどです。埋めた状態が下の写真です。

この状態だと残念ながらピーコンフックを使うことが出来ません。セメントで埋められているか埋められていないかは、完全に建物の設計者の好みです。今回ご紹介するピーコンフックは、セメントでピーコン穴が埋められていない場合にのみ使用することが出来ます。

ピーコンフックの使い方

ピーコンフックの使い方

上の写真のような金属のパーツをピーコンフックと言います。アルミの削り出しで高級感がありますね。これをピーコン穴のネジに取り付けるとジャストフィット。美しいですね。

このフックに時計や絵画を引っ掛けたり、ハンガーを吊るして洋服をディスプレイしたりすることが出来ます。画鋲や釘を壁に打つ事が出来ない賃貸ではとても貴重な存在ですね。しかもデザイン的にも洗練されていて、コンクリート打放しのグレーとアルミのシルバーがマッチしています。

ピーコンフックの購入方法

ピーコンフックの購入方法

気になるピーコンフックの購入方法ですが、ニッチな製品なので実は窓口があまりありません。私が確認できたのは次の3つ。

  • タカギプランニングオフィスに問い合わせる
  • 横河設計工房に問い合わせる
  • 東急ハンズで購入する

タカギプランニングオフィスに問い合わせる

デザイナーズマンションの管理会社であるタカギプランニングオフィスで取り扱いがあります。短めのSサイズと長めのLサイズの2サイズ展開で、それぞれ1,200円(税別)と1,450円(税別)で販売されています。

》タカギプランニングオフィスの販売ページ

横河設計工房に問い合わせる

建築事務所の横河設計事務所でも取り扱いがあります。同じく短めのSサイズと長めのLサイズの2サイズ展開で、それぞれ1,250円(税別)と1,500円(税別)で販売されています。タカギプランニングオフィスよりも50円だけ高いですね。ピーコンフックに取り付けるカバーも販売されています。

また楽天にも出店しているようで、楽天からも購入することが出来ます。


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》横河設計工房の販売ページ

東急ハンズで購入する

実は大型の東急ハンズでも取り扱いがあり、私もこちらで購入しました。ただパッケージを見ると「横河設計工房」と表記があったため、横河設計工房のピーコンフックを販売しているようです。

ピーコンフック以外の活用法

ピーコンフック以外の活用法
出典:タカギプランニングオフィス

そんな販売窓口の少ないピーコンフックですが、実はピーコンフック以外にもピーコン穴を有効に活用する方法が色々あるんです。

このピーコン穴のネジの規格がW5/16のため、この規格の工業製品を利用して取り付ければ様々な使い方が出来ます。今回は私が実際に利用している2種類の方法をご紹介します。

アイナット

アイナット

重いものを吊り下げる時に使うアイナットという工業製品があります。名前の通りナットと輪っかが一体化したパーツです。ピーコンフックに比べると少し無骨ですが、ピーコン穴に取り付けるだけで簡単に壁と垂直な輪っかが出来上がります。

S字フックと組み合わせれば、色々なものを吊り下げておく事が出来るのでとても便利です。様々なネジ規格があるので、必ずW5/16のものを購入しましょう。

高ナット+長ネジ+板

高ナット+長ネジ+板

DIYでこのように棚を作成することも出来ます。それなりの強度があるため、私はプロジェクターを置いて利用しています。本棚などに使っても良さそうですね。

パーツは全部で3つで、高ナットと長ネジと板を使用します。

まずはピーコン穴のネジに高ナットを取り付け、さらにナットのネジ穴に長ネジを取り付けます。

この長ネジの長さによって棚の奥行きが決まります。私は28cmの長ネジに奥行きが30cmの板を載せています。板の重さにもよりますが、耐荷重的に最大でも30cmほどにした方が良さそうです。私は板の落下防止のため、板にU字型のフックを取り付けてそこに長ネジを通しています。

高ナットと長ネジはともにW5/16サイズを使用しましょう。

また、この棚の作り方を応用して、高ナットと長ネジを使って物干しラックを作ることも出来ます。詳細は以下の記事を参考にしてみてください。

》ピーコン穴を使って物干しラックを作ってみた。

まとめ

いかがでしたか。今回ご紹介した方法以外にも様々な工業製品を利用する事が出来ますので、自分だけの組み合わせを探してみましょう。ピーコン穴を利用できるのはコンクリート打放しの賃貸だけの特権ですので、コンクリート打放しのデザイナーズマンションに住んでいる方は今すぐピーコン穴が塞がれていないか確認してみましょう。

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