tern SURGE UNOをピストバイク化しました【固定ギアに変更】

tern SURGE UNOをピストバイク化しました【固定ギアに変更】
tern SURGE UNOをピストバイク化しました

シングルスピードのミニベロのtern SURGE UNOは完成車の状態ではフリーギアですが、シングルスピードなら一度は固定ギアでピストバイク化してみたい!と思い、早速固定ギアのコグに交換をしてみました。本記事ではフリーギアから固定ギアへの変更手順について、写真付きで分かりやすく解説していきます。

tern SURGE UNOってどんな自転車?という方は、先に以下の過去記事をご覧下さい。

≫tern SURGE UNOの購入後レビュー

固定ギアとは

まずはじめに、固定ギアについて簡単に解説をしたいと思います。

自転車にはフリーギアと固定ギアの2種類があります。ママチャリや変速機の付いたロードバイクなど、一般的な自転車すべてフリーギアになっています。ペダルを漕ぐと後輪が回転して前に進みますが、ペダルを漕ぐのをやめたり、ペダルを逆回転に漕いでも後輪が逆回転をすることはないですよね。

一方で変速機の付いていないシングルスピードの自転車に固定ギアを付けると、もちろペダルを漕ぐと後輪が回転して前に進みますが、ペダルを逆回転に漕ぐと後輪も逆回転します。仕組みとしては一輪車をイメージすると分かりやすいと思います。小学校で一輪車に乗るときに、ペダルを前後に漕ぎ、車輪を前後に移動させてバランスをとっていた記憶があると思います。このような固定ギアの自転車のことをピストバイクと言います。

今回は固定ギアへの変更手順の解説がメインですので、ピストバイクの詳しい説明やメリット・デメリットについては割愛します。

必要な工具とパーツ

必要な工具とパーツ

必要な工具とパーツは以下の通りです。

  • ソケットレンチ(ペダルレンチを流用)
  • スプロケット戻し
  • コグ
  • ロックリング

それぞれ詳しく見て行きましょう。

ソケットレンチ

ソケットレンチ

六角ボルトを緩めてタイヤを外す際に必要な道具です。ネジ山をナメないようにソケットレンチを使用するのがベストですが、ペダルを交換するときに使用するペダルレンチでも流用が可能です。使用頻度が高い工具ではないため、今回は以前にペダル交換をする際に購入したホーザンのペダルレンチを使用します。

≫tern SURGE UNOのペダルを三ヶ島ペダルのラムダに交換してみた

スプロケット回し

スプロケット回し

聞き慣れない名前の工具ですが、スプロケットとはチェーンの歯車のことで、歯車を回すための工具なのでスプロケット回しといいます。

コグを交換するときにしか使用しない工具ですが、これが無いと交換ができないので購入をしましょう。私は安心のシマノ製のものを購入しました。

コグ

チェーンの回転力を後輪に伝えるパーツで、今回の固定ギア化の肝となるパーツです。部品の精度が高いと評判のユーロアジア製のコグを購入しました。このコグをよく見ると17Tと書かれていることがわかると思います。

17Tはコグに歯が17個ついていることを意味します。ペダル近くのチェーンリングにもこの数値があり、チェーンリングとコグのこの数値の比率によって自転車のギア比が決定します。例えばtern SURGE UNOではチェーンリングの歯数が52T、コグの歯数が16Tのため、52÷16でギア比は3.25となります。ペダルを1回転させるとホイールが3.25回転することになります。

今回はコグを17Tに交換したため、52÷17でギア比は3.05に変わります。ギア比が軽くなり、トップスピードは落ちますが、上り坂などが少し楽になります。

ロックリング

コグを外側から抑えるためのパーツです。ネジ山の精度が意外と重要なため、評判の高いシマノ製のロックリングを購入しました。

固定ギア化の手順

必要な工具とパーツが揃ったら、早速交換をしていきましょう。作業自体は後輪を外してコグを取り付け、再び後輪を付けるだけなので、広さは自転車が置けるだけのスペースがあれば十分です。私はワンルームのアパートの室内で作業を行ったのですが、問題なく作業することが出来ました。

1後輪のブレーキを緩める

後輪を外すために、まずはブレーキのレバーを上げて緩めます。

2後輪の左右の六角ネジをソケットレンチで外す

ソケットレンチ(今回はペダルレンチ)を使用して、後輪の左右の六角ネジを外します。このネジは正ネジなので、左右とも反時計周りに回すと外すことができます。

3チェーンを外す

六角ネジが外れたら、チェーンをコグ(歯車)から外します。

チェーンには油が付いているので、手袋をしないとこの通り手が真っ黒にになります。手についた油は石鹸で何度か洗わないと落ちないため、手を汚したくない方は軍手などを使った方が良いと思います。

4後輪を外す

チェーンが外れたら、後輪を後ろ側へスライドして外します。

外した状態がこちら。後輪の右側には元々のフリーギアのコグがついています。

tern SURGRE UNOのホイールの反対側はこのようにネジが切ってあります。ここに固定ギアのコグを取り付け、ホイールを左右反転させて取り付けることで固定ギアで使用することが出来るようになっています。フリーギアに戻したい時には、再び後輪を外し、左右反転させてフリーギア側で取り付けることで簡単に交換が出来る仕組みになっています。

5コグを取り付ける

まずはコグの内側にグリスを塗ります。グリスを塗らないとネジが固着して取り外せなくなってしまう可能性もありますので、必ずグリスを塗るようにしましょう。ペダル交換の際にも使用した、シマノ製のグリスを使用しました。

グリスを塗ったら、ホイールの中央にねじ込んでいきます。正ネジのため、時計回りに回すと取り付けられます。

6ロックリングを取り付ける

コグを取り付けたら、次はロックリングを取り付けます。コグと同様に内側にグリスを塗ります。

コグの外側に取り付けます。ロックリングは逆ネジのため、反時計回りに回すと取り付けられます。

7コグとロックリングの本締め

ロックリングを取り付けたら、スプロケット戻しを使用してコグ→ロックリングの順番で本締めをします。まずはコグにスプロケット回しのチェーン部分を引っ掛け、時計回りに回してしっかりと固定します。この時にきちんとチェーンを巻きつけていないと、コグの歯とスプロケット戻しの金属部分があたって、コグの歯を傷めてしまうことがあるので注意しましょう。

続いてロックリングを本締めします。ロックリングの切り欠き部分にスプロケット戻しの突起をはめ、反時計回りに回してしっかりと固定します。

こちらが完成した状態。ユーロアジア製のコグとシマノ製のロックリングの黒色がすごくマッチしています。

8後輪を戻し、チェーンをはめ、後輪を固定し、ブレーキを締める

後輪を外した時と逆の手順で、後輪を元に戻してチェーンをはめ、六角ネジを締めて後輪を固定します。

忘れずにブレーキを固定すれば完了です。お疲れさまでした!最後にチェーンの張り具合とホイールが左右に傾いていないかをチェックするようにしましょう。

まとめ

いかがでしたか。工具さえ揃っていればコグを交換して固定ギアにする作業自体は簡単で、写真を撮りながらでも30分程度で行うことができました。

tern SURGE UNOは後輪の左右にそれぞれフリーギア、固定ギアを取り付けることが出来るので、固定ギアにしたけどやっぱりフリーギアに戻したいなぁという時でも、コグを交換せずに後輪を左右反転させるだけで元に戻せるので便利です。

シングルスピードのtern SURGE UNOに乗るなら、一度は固定ギア化してピストバイクにチェレンジしてみませんか?ミニベロのピストバイクは珍しいので、きっと注目の的になること間違いなしです。固定ギア化した後の乗り心地などについては、後日またレビューしたいと思います。

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