
ブロンプトンのチタンモデル(スーパーライトモデル)のS2L-Xを購入したのでレビューをしていきたいと思います。2021年モデルで、色はプレミアムカラーのブラックラッカーを選びました。これからブロンプトンを購入しようと思っている方や、2台目としてスーパーライトモデルが気になっている方はぜひご覧ください。
なぜブロンプトンを選んだのか
今回の折り畳み自転車の購入目的は明確で、「輪行して旅をすること」でした。都内での移動や通勤にはミニベロピストのtern SURGE UNOを愛用しているので、日常使いにはSURGE UNOを使い、輪行して旅先でゆるくサイクリングをする時にはブロンプトンを使い、2台を目的に応じて使い分けるようにしています。
もちろんロードバイクを購入して本格的な輪行をする選択肢もありましたが、旅先で長距離を走らないこと、すぐに仕舞ってすぐに展開できる手軽さが自分に合っていること、この2点から折り畳み自転車を購入することにしました。
候補に挙がったのはブロンプトンを除くと以下の3つで、ホイールサイズ(インチ)が大きくなるほど走行性能は良くなりますが、折り畳んだ際のサイズ感も大きくなります。
・8インチのCarryME
とても可愛いし、折り畳んだ際のサイズがなんとA4に収まるという点も魅力だったのですが、いかんせん走行性能で不安があるため見送りました。
・14インチのダホンK3
いかにも走るぞ〜という見た目で良かったのですが、ホイールサイズが16インチのブロンプトンに比べて一回り小さい14インチなのにも関わらず、折り畳んだ際のサイズがブロンプトンより大きいため、輪行目的という点ではブロンプトンに軍配が上がりました。(ブロンプトンより軽い点はおすすめです!)
・18インチのbirdy
かっこいい!欲しい!けど大きい!なので輪行目的にはちょっと不向き。
ということで、折り畳んだ際のコンパクトさと、16インチという小さすぎず大きすぎずなホイールサイズのブロンプトンを購入することにしました。
なぜS2L-Xを選んだのか
ブロンプトンには車体は1種類しか無いのですが、ハンドルやギア数、リアキャリアの有無でモデル名が変わってきます。
- S→ハンドル形状。MハンドルならM、SハンドルならS。
- 2→ギア数。外装2速なら2、内装3速なら3、外装2速×内装3速の6速なら6。
- L→リアキャリアの有無。リアキャリア有りはR、無しはL。
- X→チタンモデル(スーパーライトモデル)のこと。
つまり、私が選んだモデルはSハンドルでギアが外装2速、リアキャリが無いチタンモデルということになります。

私は代官山にあるオフィシャルショップのBROMPTON JUNCTION TOKYOでブロンプトンを購入をしたのですが、購入前に試乗できるサービスがあったので、いくつかのモデルを乗り比べた上でS2L-Xに決めました。
まず、ギアは段数が増えるほどパーツ数が増えるため重量増となります。輪行目的で出来るだけ軽い車体が良いため6速は候補から外し、2速と3速に狙いを定めて試乗しました。3速は色んなレビューで良く言われていることですが、一番重いギアはかなり重く、3速あっても一番重いギアは実際には使わない方が多いようです。実際に試乗した感想もその通りでした。私は普段シングルスピード(1速)のミニベロに乗り慣れているせいもあってか、2速で平地や下りはもちろん、上りでも十分に走ることが出来たため、2速を選ぶことにしました。
ちなみに外装2速と内装3速は構造が異なり、内装ギアはどうしても力の伝達ロスが発生します。そのため、自分がペダルを漕ぐ力を最も効率的にホイールを回す力に変換できるという点でも、3速よりも2速が魅力的に感じました。
次にスーパーライトモデルを選んだ理由ですが、これは少しでも車体を軽くしたかったからです。スーパーライトモデルは各所にチタン製のパーツが使われているため、レギュラーモデルに比べて800g軽く設計されています。ただし価格はレギュラーモデルに比べて約10万円高くなりますので、800gのために10万円を出せるかどうか、多くの方が悩むと思います。長期的な目線で考えればこれから何度も輪行をしていくことになりますので、持ち運びのストレスを少しでも軽減させるために私はスーパーライトモデルを選びました。
スーパーライトモデルの特徴
スーパーライトモデルはレギュラーモデルに比べて、以下のパーツが変更となり軽量化がされています。
- フロントフォーク→チタン
- リアフレーム→チタン
- 前後泥除けステー→チタン
- ヘッドパーツ→アルミ
- フロントハブ→シールドベアリング
・フロントフォーク

チタン製の美しいフロントフォーク。
・リアフレーム

同じくチタン製の美しいリアフレーム。
・前後泥除けステー

気付かれにくいのですが、泥除けを車体に固定するステーもチタン製で少しだけ軽量化になっています。
・ヘッドパーツ

ここはチタン製ではなくアルミ製ですが、レギュラーモデルに比べて軽量化となります。
・フロントハブ

外側からだと分かりませんが、スーパーライトモデルのフロントハブにはシールドベアリングが採用されています。レギュラーモデルのフロントハブに採用されているボールベアリングに比べて非常に回転が滑らかで、ペダルを止めた後に惰性で進む距離の伸び方も違うそうです。車体の重量が軽くなるだけでなく、実際の走りも軽くなる印象です。
使用感について
まだ少ししか乗っていないのですが、最後に実際にブロンプトンに乗ってみて気づいた使用感について解説していきたいと思います。
折り畳み性能はピカイチ

まず最初に感じたことは折り畳み性能が素晴らしいということ。折り畳みに10秒ほどしかかからないほど簡単な機構であることはもちろん、変な出っ張りがなくほぼ直方体に収まる形になるのは輪行においてとてもメリットになります。
また、他社の自転車は折り畳んだ際にチェーンが外側になり服を汚したりする危険性がありますが、ブロンプトンはチェーンを前輪と後輪で挟むように折り畳まれるため、チェーンが擦れて服を汚す心配がありません。ブロンプトンの折り畳み機構は本当に良く出来ていると感心してしまいました。
軽快に走れるけど過度な期待はNG
16インチのホイールとしっかりした造りであることもあり、ママチャリなどに比べて軽快に走ることが出来て、もちろんペダルを漕げば漕ぐほどスピードが出ます。ただ、あくまで折り畳み自転車にしては軽快に走れるだけであって、同じ20万円レベルのロードバイクに比べたら走行性能は格段に落ちます。
ただ、ブロンプトンは輪行などに最適な自転車なので、ロードバイクなどの価格とは比較せず、自分にとって最高に楽しめる自転車なのかどうかで判断するようにしましょう。
すごく軽い、けどもっと軽くしたい
レギュラーモデルとスーパーライトモデルは800gほどの重量差があるため、お店で持ち比べた時には雲泥の差で、「スーパーライトモデルはなんて軽いんだ」と思いました。ただ、実際に輪行してみると約10kgの塊を持ち運んでいるわけですので、それなりに重量を感じます。輪行で持ち運ぶのは電車の乗り降りの時くらいなので全く問題はないのですが、前後のフェンダーを外したり、パーツをカスタムしたりして、さらに軽い車体を目指してみたいと思いました。
まとめ
いかがでしたか。少しでもブロンプトンの購入を迷っている人の背中を押すことが出来たなら嬉しい限りです。ブロンプトンユーザーはブロンプトンへの愛着が強く、カスタムした車体をインスタやツイッターにあげている人がたくさんいます。また、ユーザー同士の交流も盛んで、イベントなども定期的に開催されているようですので、ブロンプトンを購入したらならそういったコミュニティに参加してみるのも楽しいかもしれませんね。これからも輪行の様子や車体のカスタムについて色々と情報を発信していきたいと思います。